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中3数学 関数$y=ax^2$ 変化の割合の求め方の説明

「関数 $y=ax^2$ について、$x$ の値が $x_1$ から $x_2$ まで変化するときの、変化の割合は?」ときかれたら、 $(x_1+x_2)\times a$ を答えればよい。このことを説明します。
<説明>
1次関数 $y=ax+b$ で、 $2$ 点 $(x_1,y_1),(x_2,y_2)$ を通る直線の式をだすときに、まず最初に $a$ をだしちゃってから $b$ をだしていく、っていうやり方がありましたよね? あのとき $a$ を求めるのに使う $$a=\cfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}$$ っていう公式の $\cfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}$ は、1次関数だけでなく、反比例でも $y=ax^2$ でも変化の割合を求めるのに使えます。ていうか変化の割合っていうのはいつだって、$\cfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}$ のことです。
んで、 $y=ax^2$ について考えてみましょう。 $y=ax^2$ は、$x=x_1$ のとき $y=a(x_1)^2$ ってなります。$x=x_2$ のときは $y=a(x_2)^2$ ってなります。てことは $y=ax^2$ のときは $(x_1,y_1),(x_2,y_2)$ のかわりに、$(x_1,a(x_1)^2),(x_2,a(x_2)^2)$ ってしちゃうのがアリってことになります。なので、 $$変化の割合=\cfrac{y_2-y_1}{x_2-x_1}=\cfrac{a(x_2)^2-a(x_1)^2}{x_2-x_1}$$ ってことになります。んで、$\cfrac{a(x_2)^2-a(x_1)^2}{x_2-x_1}$ の分子を $a$ でくくってから、 $2$ 乗- $2$ 乗の因数分解をして、おしまいに分母分子を $x_2-x_1$ で約分する、というのをこれからやります。 \begin{eqnarray*} \require{cancel} 変化の割合&=&\cfrac{a(x_2)^2-a(x_1)^2}{x_2-x_1}\\ &=&\cfrac{a\{(x_2)^2-(x_1)^2\}}{x_2-x_1}\\ &=&\cfrac{a(x_2+x_1)(x_2-x_1)}{x_2-x_1}\\ &=&\cfrac{a(x_2+x_1)(\bcancel{x_2-x_1})}{\bcancel{x_2-x_1}}\\ &=&a(x_2+x_1)\\ &=&(x_1+x_2)\times a \end{eqnarray*} というわけでめでたく変化の割合$=(x_1+x_2)\times a$ となりました。…たいしたこと説明してるわけじゃないんですけど、わかりづらいかもしれません。すいません。「何いってんだかぜんぜんわかんないよ~」ってなるひともいるとおもいます。すいません。わたしも悪気があってやってるわけじゃないんです。すいません。
でも、わけわからなくても、このやり方を使うことはできます。問題ありません。しくみはわかってなくても問題なく使える道具というのは世の中にごまんとあります。水道の蛇口をひねれば水がでてきます。なんで水がでてくるのか、そのしくみを完璧に理解してますか? なんだかよくわからんけど、ひねれば水でてくるし、まあそんでいいか、と、たいていのひとはそれですましてるわけじゃないですか。しくみはわからないけどうまくいくんだからまあそれでいいか、と。世の中そんなものです。これもそう。$y=ax^2$ で変化の割合をきかれたときは、これとこれを足してここを掛けとけばハッピー。それでOKです。
ただ、数学を得意科目にしたいひとは、ここはなっとくいくまで見といてください。数学を得意科目にしたいなら、「なぜこの式にあてはめときゃうまくいくのか」というリクツはつねになっとくいくまで考えて理解しなくちゃいかんです。これからさき、そういうことがしょっちゅうあると思います。たぶん。