才塾 入試過去問2011年大問8

数学 入試過去問

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【2011年の大問8】
図1のように、$AB=AC=6cm,BC=8cm$の二等辺三角形$ABC$が平面$P$上に垂直にたっている。
辺$AB,BC,CA$の中点をそれぞれ$L,M,N$とする。
円
図2のように、$\triangle ABC$を、$AM \perp P$を保った状態で、線分$AM$を折り目として折り曲げる。
折り曲げた状態で2点$L,N$を線分で結び、その中点を$K$とする。
△OAB
(1) $\angle BMC=60^{ \circ }$となるように折り曲げたときの線分$LN$の長さ

答え
$2cm$

POINT

△OAB  $\angle BMC=60^{ \circ }$となるように折り曲げると、図3のような感じです。考えやすいように、$BC$が下にくるように見ています。 あと、$K$はこの問題では関係ないので省略しています。
 んで、これを真上から見ると、こういう感じになるはずです。(図4)
△OAB  仮定から、$MB=MC$で、$\angle BMC=60^{ \circ }$なのだから、頂角が$60^{ \circ }$の二等辺三角形ということになって、それは正三角形です。
 $MB=MC=4cm$なので、$BC$の長さも$4cm$です。
△OAB
 つぎに、$\triangle ABC$について考えます。これはもちろん、$AB=AC$の二等辺三角形です。(図5)
 また、$L,N$はそれぞれ$AB,AC$の中点なのだから、中点連結定理により、$LN=\cfrac{1}{2}BC$です。$LN$は$BC$の半分ということです。
 $BC$は$4cm$だったので、$LN$の長さは$2cm$です。(答え)

 ちなみにこれ、最後は$\triangle ABC$で考えましたが、$\triangle MBC$で考えてもおなじことです。真上から見たときに $MB,MC$の中点が$L,N$になっていて、やはり中点連結定理が使えて、$LN$の長さは$2cm$になります。

(2) $\triangle BMC$の面積が最も大きくなるように折り曲げたときの線分$KM$の長さ

答え
$\sqrt{7}cm$

POINT

△OAB
 図1の$BM$を固定して、$C$だけを動かしていく感じで考えます。すると、$C$は$M$を中心にした$MC$を半径とする円の上を動いていきます。 真上からみると、こんな感じです。(図6)
△OAB
 三角形の面積は、底辺$\times$高さ$\times\cfrac{1}{2}$です。
 $\triangle BMC$というのは、$MB$を底辺として考えれば、高さ$h$は$C$から直線$MB$におろした垂線です。
 三角形の面積は、底辺が変わらないのなら、高さ$h$がもっとも高いときに最大になります。なので、$MB \perp MC$のとき、高さ$h$がもっとも高くなり、 $\triangle BMC$の面積が最大になります。
 つまり、$\angle BMC=90^{ \circ }$のときの、$KM$の長さを求めればよいわけです。
△OAB
 では、$KM$の長さはどのようにして求めたらよいでしょうか。
 点$A,B,C,L,N,K$はすべて$\triangle ABC$上にあります。(図7)なので、$A$と$K$を通る直線をひくと、それは$BC$と交わります。 その点を$Q$とします。そしてできた$\triangle AMQ$で$KM$の長さを考えます。
 そのためにまず、$BQ=CQ$を準備します。
△OAB
 $\triangle ABC$に着目します。仮定から$AB=AC$です。なのでこれは二等辺三角形です。(図8)
 また、$\triangle ALK$と$\triangle ANK$は、仮定から$AL=AN,$$LK=NK,$$AK$は共通、3辺が等しいので合同、対応する角だから$\angle LAK=\angle NAK$となって、 つまり$AQ$は$\angle BAC$の二等分線です。二等辺三角形の頂角の二等分線は底辺を垂直に二等分するので、$\triangle ABC$で、 $AQ \perp BQ,BQ=CQ$となります。$Q$は$BC$の中点ということです。
△OAB
【$MQ$の長さ】(図9)
 $MQ$の長さをもとめるために、$\triangle MBC$に着目します。$\triangle MBC$は、$MB=MC=4cm,$$\angle BMC=90^{ \circ }$の直角二等辺三角形です。 なので$1:1:\sqrt{2}$の辺の比が使えて、$BC=4\sqrt{2}cm$です。
 $Q$は$BC$の中点なので、$BQ=2\sqrt{2}cm$です。
 また、$\triangle MBQ$は、$\angle MBQ=45^{ \circ },\angle MQB=90^{ \circ }$なので、こちらも直角二等辺三角形となって、$BQ=MQ$です。なので$MQ=2\sqrt{2}cm$となります。

 【$AK:KQ$の比】(図10)
 さらに、$\triangle ABC$に着目して、$AK:KQ$の比を考えます。 △OAB
 $\triangle ABC$は仮定から$AB=AC$です。また、$L,N$はそれぞれ$AB,AC$の中点なので、中点連結定理により、$LN /\!/ BC$です。 また、$AL:LB=AN:NC=1:1$です。すると、平行線と線分の比の定理から、$AK:KQ=1:1$です。

【$AM$の長さ】(図11)
 問題のはじまり、図1で、$\triangle ABM$に色をつけたのが図11です。$\triangle ABM$で、仮定から、$AB=6cm,$$BM=4cm,$$\angle AMB=90^{ \circ }$の直角三角形ですから、三平方の定理より、 \begin{eqnarray*} (AM)^2&=&(AB)^2-(BM)^2\\ &=&6^2-4^2\\ &=&20\\ AM>0なので\\ AM&=&\sqrt{20}=2\sqrt{5}cm \end{eqnarray*} △OAB
【$AQ$の長さ】(図12)
 $\triangle AMQ$は、$AM=2\sqrt{5}cm,$$MQ=2\sqrt{2}cm,$$\angle AMQ=90^{ \circ }$の直角三角形ですから、三平方の定理より、 \begin{eqnarray*} (AQ)^2&=&(AM)^2+(MQ)^2\\ &=&(2\sqrt{5})^2+(2\sqrt{2})^2\\ &=&28\\ AQ>0なので\\ AQ&=&\sqrt{28}=2\sqrt{7}cm \end{eqnarray*} △OAB
【$KM$の長さ】(図13)
 3点$A,M,Q$を通る円をかくと、$\angle AMQ=90^{ \circ }$ですから、$AQ$はこの円の直径となります。
 また、$K$は$AQ$の中点ですから、$K$がこの円の中心となります。
 したがって、$KA=KQ=KM$です。どれもこの円の半径だからです。その長さは直径($AQ$)の半分です。
 $AQ=2\sqrt{7}cm$だったので、$KM=\sqrt{7}cm$(答え) △OAB

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