才塾 入試過去問2019年大問8

数学 入試過去問

8


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問題をクリックすると答えがでます。

【2019年の大問8】
1辺$4cm$の立方体$ABCDEFGH$
辺$BF$上に点$P$をとる
$EF,FG$の中点をそれぞれ$Q,R$とする。
立方体
(1) $AP+PG$をもっとも短くしたときの$AP+PG$の長さ

答え
$4\sqrt{5}cm$

POINT

立方体
 立体の表面にひもをかけて、その最短をきいてくる問題です。図の赤い線です。箱の表面に赤いひもをかけたと思ってください。このひもが最短になるときの長さをきかれています。
 こういうときは、展開図で考えましょう。6つの面をすべて展開する必要はありません。関係あるところだけで大丈夫です。 関係あるのは、面$AEFB$と面$BFGC$です。この2つの面を展開した図で考えましょう。
立方体
 点$P$は辺$BF$上のどこかにあるわけですが、 $AP+PG$がもっとも短くなるようにしたいのですから、$A$と$G$をむすんだ線と$BF$の交点が$P$になります。
 $AP+PG$をもっとも短くしたときの$AP+PG$の長さは、$AG$の長さをいえばよいわけです。
 $\triangle AEG$は、$\angle AEG=90^{ \circ }$の直角三角形ですから、三平方の定理により、 \begin{eqnarray*} (AG)^2&=&(AE)^2+(EG)^2\\ &=&4^2+8^2\\ &=&80\\ AG>0なので\\ AG&=&\sqrt{80}=4\sqrt{5}cm \end{eqnarray*}

(2) 3点$A,Q,R$を通る平面で切ったときの切り口の図形の面積

答え
$18cm^2$

POINT

切断
 3点$A,Q,R$を通る平面で切ったときの切り口の図形は三角形でしょうか。四角形でしょうか。五角形でしょうか。六角形でしょうか。まずそこを考えなくてはいけません。
 切り口の図形ですが、$AQ$は辺になります。$QR$も辺になります。それはOKです。
 でも、$AR$はいけません。ここは切り口の辺にはなりません。
切断
 ではあとの辺はどう見つけるのかというと、面$ABCD$上で、$A$を通って$QR$と平行な線を考えます。
 $\triangle QFR$は直角二等辺三角形ですから、$\angle FQR=45^{ \circ }$です。
 なので、面$ABCD$上で、$A$から、$AB$に対して$45^{ \circ }$になるような線をひきます。するとその線は$C$を通るはずです。だから$AC$が切り口の辺になります。
切断
 さらに、$C$と$R$を結んで、$CR$も切り口の辺になります。
 というわけで、切り口にできる図形は$AC /\!/ QR$の台形になります。
 この台形$AQRC$の面積が、この問題の答えです。これを求めるために、まず、4辺の長さをだしていきましょう。

切断
【$AC$の長さ】
 四角形$ABCD$は1辺が$4cm$の正方形で、$AC$はその対角線なのだから、$\triangle ABC$は直角二等辺三角形ということなるので、その辺の比は$1:1:\sqrt{2}$です。 $AC=4\sqrt{2}cm$です。

【$QR$の長さ】
 $\triangle FQR$は$\angle F=90^{ \circ },FQ=FR=2cm$の直角二等辺三角形だから、これも$1:1:\sqrt{2}$の辺の比が使えることになって、 $QR=2\sqrt{2}cm$です。
切断
【$AQ$の長さ】
 $\triangle AEQ$は、$\angle AEQ=90^{ \circ }$の直角三角形ですから、三平方の定理により、 \begin{eqnarray*} (AQ)^2&=&(AE)^2+(EQ)^2\\ &=&4^2+2^2\\ &=&20\\ AQ>0なので\\ AQ&=&\sqrt{20}=2\sqrt{5}cm \end{eqnarray*} 【$CR$の長さ】
 $CR$の長さは、$AQ$とおなじようなことです。 $\triangle CGR$は、$\angle CGR=90^{ \circ }$の直角三角形で、$\triangle AEQ$のときとどうようにして、 $$ CR=2\sqrt{5}cm$$ 切断
 というわけで、四角形$AQRC$は、$AC /\!/ QR$の等脚台形だということがわかりました。それではその面積を求めていきましょう。
 台形の面積はもちろん、(上底+下底)$\times$高さ$\times\cfrac{1}{2}$です。
 上底$AC=4\sqrt{2}cm$です。
 下底$QR=2\sqrt{2}cm$です。
切断
 あとは高さです。$Q$を通る$AC$の垂線と$AC$との交点を$M$、$R$を通る$AC$の垂線と$AC$との交点を$N$とします。
 四角形$MQRN$は長方形になりますから、$MN=QR=2\sqrt{2}cm$です。
 また、$\triangle AMQ$と$\triangle CNR$は合同ですから、$AM=CN=(AC-QR)\times\cfrac{1}{2}=\sqrt{2}$です。
 $\triangle AMQ$は$\angle AMQ=90^{ \circ }$の直角三角形ですから、三平方の定理により、 \begin{eqnarray*} (MQ)^2&=&(AQ)^2-(AM)^2\\ &=&(2\sqrt{5})^2-\sqrt{2}^2\\ &=&20-2\\ &=&18\\ MQ>0なので\\ MQ&=&\sqrt{18}=3\sqrt{2}cm \end{eqnarray*}  $MQ$というのはもちろん、台形$AQRC$の高さです。
 なので、その面積は、
\begin{eqnarray*} &&(上底+下底)\times高さ\times\cfrac{1}{2}\\ &=&(4\sqrt{2}+2\sqrt{2})\times 3\sqrt{2}\times\cfrac{1}{2}\\ &=&6\sqrt{2}\times 3\sqrt{2}\times\cfrac{1}{2}\\ &=&18cm^2 \end{eqnarray*}

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