才塾 定期テスト対策

中2数学 1次方程式 問11のもうひとつのやり方

「えんぴつを、生徒 $1$ 人に $10$ 本ずつ配ると $20$ 本余り、生徒 $1$ 人に $11$ 本ずつ配ろうとすると $30$ 本足りない。生徒の人数とえんぴつの本数を求めなさい。」
という問題を、えんぴつの本数を $x$ 本ということにして式をたてて解きます。
<説明>
「生徒の人数 $=$ 生徒の人数」という式をたてていきましょう。
まず、 $x$ 本のえんぴつを生徒 $1$ 人に $10$ 本ずつくばると $20$ 本余るということは、えんぴつがあと $20$ 本少なければ、$1$ 人に $10$ 本ずつぴったりくばれるんだから、生徒の人数は $\cfrac{x-20}{10}$ 人。
つぎに、$x$ 本のえんぴつを生徒 $1$ 人に $11$ 本ずつくばると $30$ 本足りないということは、えんぴつがあと $30$ 本多ければ、$1$ 人に $11$ 本ずつぴったりくばれるんだから、生徒の人数は $\cfrac{x+30}{11}$ 人。
どちらも生徒の人数をあらわしているんだから、それは等しいだろうということで式をたてて解きます。 \begin{eqnarray*} \cfrac{x-20}{10}&=&\cfrac{x+30}{11}\class{mathbg-r}{(両辺に×110)}\\ 11(x-20)&=&10(x+30)\\ 11x-220&=&10x+300\\ 11x-10x&=&300+220\\ x&=520 \end{eqnarray*} というわけで $x=520$ というふうに解が求められました。 $x$ というのはえんぴつの本数のことでしたね。すると生徒の人数は、えんぴつがあと $20$ 本少なかったら $10$ 本ずつ配ったときにぴったりくばれるんだから、 $(520-20)\div10=50$ 人。あと $30$ 本多ければ、 $11$ 本ずつ配った時にぴったりくばれるんだから、 $(520+30)\div11=50$ 人。どちらで計算してもおなじ $50$ 人になっています。じゃあ答えましょう。

生徒 50人
えんぴつ 520本

というわけで、この問題、生徒の人数を $x$ 人としてやったほうがぜんぜんラクで、えんぴつの本数を $x$ 本としてやるのはやめといたほうがいい、という理由がわかってもらえたと思います。
ただ、数学を得意科目にしたいひとは、こんなふうに、ほかの解き方でやってみたりするのは、とてもいい練習になります。「別解」っていいます。問題を解いた後に、「ほかのやり方はないかな」って考えたり、思いついたときにはうまくいくかどうか実際に確かめたりするのって、すごくためになります。ふだんからこころがけてみてください。おすすめです。