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解説

there is(are)~, 動名詞 解説

there is(are)~

 there というのは「そこ(に)」という意味ですが、there is、there are というふうに、there のうしろに is や are があるときは特別です。この場合は、there を「そこ」とは訳してはいけません。
 there is(are)~ は「~があります」と訳します。テーブルの上に本があります。とか、私の家の近所に図書館があります。とか。どこかに何かがあるときに使います。there is(are)~ のつぎに、そのあるものをいいます。そのあとで、それがある場所をいいます。こんな感じです。

There is ( あります ) a book ( 1冊の本 ) on the table. ( テーブルの上に )

テーブルの上に1冊の本があります。


There are ( あります ) two books ( 2冊の本 ) on the table. ( テーブルの上に )

テーブルの上に2冊の本があります。

 is と are の使い分けは、あるものが1つであるなら is 、2つ以上あるなら are です。is や are のつぎにある言葉が、is なのか are なのかを決めます。
 この文の主語は、there ではありません。「動詞のてまえにあるのが主語」という英語の決まりは、この there is(are)~ には使えません。特別な文なんです。この文の主語は、is や are のうしろにある言葉です。例文の、緑色の部分です。「ふつうは動詞のてまえにあるのが主語だけど、there is(are)~ のときは、主語は動詞のうしろにある」とおぼえましょう。
 訳すときは、うしろから訳していって、~に~があります、といえばうまくいきます。
 is の過去形は wasです。are の過去形は were です。そのように置き換えれば過去の文ができます。

There was ( ありました ) a library ( 1つの図書館 ) near my house. ( 私の家の近くに )

私の家の近くに1つの図書館がありました。


There were ( ありました ) two libraries ( 2つの図書館 ) near my house. ( 私の家の近くに )

私の家の近くに2つの図書館がありました。

 the や my などの、特定のものをあらわす言葉を、there is(are)~ のつぎにもってくることはしません。There is a city in the west of Tokyo.(東京の西に1つの市があります)とはいいますが、There is our city in the west of Tokyo.は、変です。our がついているからです。こういうときは、
 Our city is in the west of Tokyo.(私たちの市は東京の西にあります)というふうにいいます。そんなことをきかれる問題はでないと思うのですが、たとえば there is(are)~ を使って英作文をすることになったときは、気をつけてください。では問題をやってみましょう。

問題をクリックすると答えがでます。

練習問題 日本語にあうように、(  ) 内に適する語をいれよう。

テーブルの下に一匹のネコがいます。
(     ) (  ) ( ) a cat ( 1匹のネコ ) under the table. ( テーブルの下に )

There is ( ) a cat ( ) under the table. ( )

箱の中にいくつかのボールがあります。
(     ) (   ) ( ) some balls ( いくつかのボール ) in the box. ( 箱の中に )

There are ( ) some balls ( ) in the box. ( )

むかしむかし、江戸の市の小さな川にそって一本の道がありました。
Many years ago, ( むかしむかし ) (     ) (   ) ( ) a road ( 一本の道 ) along a small river ( 小さな川にそって ) in the city of Edo. ( 江戸の市の )

Many years ago, ( ) there was ( ) a road ( ) along a small river ( ) in the city of Edo. ( )

there is(are)~の疑問文、否定文

 there is (are)~ の疑問文は、is (are) を前に出せばいいです。

Is there ( ありますか ) a guitar ( ギターが ) by the door? ( ドアーのそばに )

Yes, ( はい there is. ( あります / No, ( いいえ there is not (isn't). ( ありません。

ドアーのそばにギターがありますか。
はい、あります。/ いいえ、ありません。


Are there ( いますか ) three dogs ( 3匹の犬が ) in the garden? ( 庭に )

Yes, ( はい there are. ( います / No, ( いいえ there are not (aren't). ( いません。

庭に3匹の犬がいますか。
はい、います。/ いいえ、いません。

 注意すべき単語があります。some です。some は「いくつかの」という意味で、疑問文や否定文のときは any にする、という中学英語のお約束があります。some を使ったthere are~の文を疑問文や否定文にするときは、some を any にしましょう。

There are ( あります ) some pictures ( 何枚かの写真が ) on the wall. ( 壁に )

壁に何枚かの写真があります。


Are there ( ありますか ) any pictures ( 何枚かの写真が ) on the wall? ( 壁に )

Yes, ( はい there are. ( あります / No, ( いいえ there are not (aren't). ( ありません。

壁に何枚かの写真がありますか。
はい、あります。/ いいえ、ありません。

 疑問文や否定文だからといって、かならず some を any にするわけではありません。3年生の教科書には Would you like some more? (もっといかがですか)という文がでてたりします。このように、疑問文でもふつうに some がはいっているときがあって、混乱するかもしれません。「こういうときは some でいいのか」くらいに思っておけばいいのではないでしょうか。たとえばこの場合は、「人に何かをすすめるときは some でもいいのか」という感じです。
 テストで、some がある文を疑問文や否定文にする問題を出されたときは、some を any にしておいたほうがよいです。

 否定文は there is not(isn't)~、there are not(aren't)~ としておけばいいです。そして some があるときは any にしておきましょう。

There are ( あります ) some pictures ( 何枚かの写真が ) on the wall. ( 壁に )

壁に何枚かの写真があります。


There are not ( ありません ) any pictures ( 写真が一枚も ) on the wall. ( 壁に )

壁には写真が一枚もありません。

 any という単語は、否定文で使われているときは、1つもない、1人もいない、というふうに訳します。not any=1つもない、1人もいない、です。

 「箱の中にリンゴがいくつありますか」とか「何人の子供たちが部屋にはいますか」といった疑問文は、How many と are there を組み合わせてつくります。

How many apples ( いくつのリンゴが ) are there ( ありますか ) in the box? ( 箱の中に )
Five (apples). ( 5個(のリンゴ)です )

いくつのリンゴが箱の中にありますか。
5個(のリンゴ)です。


How many children ( 何人の子供たちが ) were there ( いましたか ) in the room? ( 部屋の中に )
Five (children). ( 5人(の子供たち)がいました。 )

何人の子供たちが部屋の中にいましたか。
5人(の子供たち)がいました。

 数をきかれているので、数を答えます。Yes や No はいっちゃダメです。
 ということで、練習問題をやりましょう。

問題をクリックすると答えがでます。

練習問題 以下の文を疑問文にして、Yes と No で答えよう。

There are ( あります ) some hotels ( いくつかのホテルが ) near the station. ( 駅の近くに )

Are there ( ) any hotels ( ) near the station? ( )
Yes, ( はい there are. ( あります / No, ( いいえ there are not (aren't). ( ありません。

駅の近くにいくつかのホテルがありますか。
はい、あります。/ いいえ、ありません。

There were ( ありました ) some books ( 何冊かの本が ) on the desk. ( 机の上に )

Were there ( ) any books ( ) on the desk? ( )
Yes, ( はい there were. ( ありました / No, ( いいえ there were not (weren't). ( ありませんでした。

机の上に何冊かの本がありましたか。
はい、ありました。/ いいえ、ありませんでした。

問題をクリックすると答えがでます。

練習問題 次の文は、「教室には7人の生徒たちがいます。」という意味の文です。この文の下線部をたずねる疑問文をつくってみましょう。

There are seven students in the classroom.

How many students ( 何人の生徒たちが ) are there ( いますか ) in the classroom? ( 教室に )

何人の生徒たちが教室にいますか。

there is(are)~とhave(has)

 have(has) は「持っている」という意味ですが、ほかにもいろいろな訳し方があります。「~には~がある」と訳すと日本語としてぴったりなことがあります。

Our city ( 私たちの市には ) has ( ある ) ten libraries. ( 10の図書館 )

私たちの市には10軒の図書館があります。

 「私たちの市は10軒の図書館をもっている」と訳すこともできますが、日本語だと、「私たちの市には10軒の図書館がある」という言い方のほうが自然な感じです。なのでそう訳します。そういう have(has) の文は、there is(are)~ で書き換えるのがアリということになっています。

There are ( あります ) ten libraries ( 10の図書館 ) in our city. ( 私たちの市に )

私たちの市には10軒の図書館があります。

 もちろん、there is(are)~ の文を have(has)を使って書き換えたりもします。練習してみましょう。

問題をクリックすると答えがでます。

練習問題 次の文を、have(has) を使って書き換えてみよう。

There is ( ~がある ) a swimming pool ( 水泳プール ) in our school. ( 私たちの学校 )

Our school ( ) has ( ) a swimming pool. ( )

私たちの学校には水泳プールがある。

問題をクリックすると答えがでます。

練習問題 次の文を、there is(are) を使って書き換えてみよう。

A week ( 1週 ) has ( ある ) seven days. ( 7日 )

There are ( ) seven days ( ) in a week. ( )

1週間は7日あります。

動名詞

 「be動詞 + 動詞の~ing形」を進行形といいます。「~している(していた)」と訳します。
 これとはちがって、be 動詞をともなわず、たんに動詞の ~ing 形がでてくることがあります。動名詞といいます。「~すること」と訳します。名詞になってしまいます。
 進行形は be + 動詞の ~ing 形です。動名詞は be がないので、かんたんに見分けがつきます。

He ( 彼は ) enjoys ( 楽しみます ) playing ( ひくことを ) the guitar. ( ギター )

彼はギターをひくことを楽しみます。(動名詞)


He ( 彼は ) is playing ( ひいている ) the guitar. ( ギター )

彼はギターをひいています。(進行形)

 1つの文に動詞となる部分は1つだけです。2つあってはいけません。He enjoys play the guitar.はいけません。動詞が2つあるからです。
 playing のように、動詞に ing をつけくわえると、動詞ではなくなるので、He enjoys playing the guitar.は、1つの文に動詞が1つだけ、ということになります。
 動名詞は「~すること」のほかに、「~するのを」「~して」と訳してもいいです。

She ( 彼女は ) stopped ( やめた ) playing ( ひくのを ) the piano. ( ピアノ )

彼女はピアノをひくのをやめた。

 上の例文はもちろん「ピアノをひくことをやめた」というのもアリです。このほかにも、finish ~ing を、「~し終えた」と訳したりします。

 動名詞は文の主語にもなります。

Playing the guitar ( ギターをひくことは ) is ( です ) interesting. ( おもしろい )

ギターをひくことはおもしろいです。

 それでは問題をやってみましょう。

問題をクリックすると答えがでます。

練習問題 次の文の(  )内の動詞を適する形にしなさい。

Mary ( メアリーは ) likes ( 好きです ) (read) ( 読む ) books. ( )

Mary ( ) likes ( ) reading ( ) books. ( )

メアリーは本を読むのが好きです。
(Mary likes ( ) to read ( ) books. でもよい) ( )

(Write) ( 書く ) songs ( ) is ( です ) his job. ( 彼の仕事 )

Writing ( 書くこと ) songs ( ) is ( です ) his job. ( 彼の仕事 )

歌を書くことが彼の仕事です。
(To write ( ) songs is his job. でもよい) ( )

動名詞と不定詞

 「動詞の ~ing 形」を動名詞といいます。「~すること」と訳します。
 「to+動詞の原形」を不定詞といいます。訳し方はいくつもありますが、その中に「~すること」という訳し方があります。名詞的用法の不定詞といいます。
 動名詞と、名詞的用法の不定詞は、書き換えることができます。以下に例文を2つしめしますが、どちらも訳はおなじです。

He ( 彼は ) likes ( 好きです ) reading ( 読むこと ) books. ( )

He ( ) likes ( ) to read ( ) books. ( )

彼は本を読むのが好きです。


Singing a song ( 歌を歌うこと ) is ( です ) her job. ( 彼女の仕事 )

To sing a song ( ) is ( ) her job. ( )

歌を歌うことが彼女の仕事です。

 このように、「~すること」と訳す名詞的用法の不定詞と動名詞は書き換えができます。

 注意が必要な動詞があります。enjoy と finish と stop です。これらの動詞は、動名詞しかもってこれません。そのうしろにある動名詞を、不定詞に書き換えることはできません。ほかにも不定詞に書き換えられない動詞はありますが、中2のうちは、enjoy と finish と stop をおぼえておけば大丈夫だとおもいます。

I ( ) enjoyed reading ( 読むのを楽しんだ ) the book. ( その本 )

私はその本を読むのを楽しんだ。

 上の例文は動詞が enjoy なので、そのうしろの reading を to read にすることはできません。finish(終える)や stop(「やめる」という意味のとき) もおなじです。こういうわけなので、次のような問題がよく出されます。
 以下の文の(  )内の語を、適する形にしなさい。
 He finished (read) the book.(彼はその本を読み終えた)
 答えはもちろん、reading です。to read にはできないので、答えはこれだけです。

 また、不定詞しかもってこれない動詞もあります。want(~したいと思う)やhope(希望する)などです。こちらもほかにもいろいろありますが、この2つをおぼえましょう。

I ( 私は ) want to read ( 読みたい ) the book. ( その本 )

私はその本が読みたいです。

 上の例文は動詞が want なので、そのうしろの to read を reading にすることはできません。それでは問題をやってみましょう。

問題をクリックすると答えがでます。

練習問題 次の文の下線部を動名詞にして全文を書き換えてみよう。

He ( 彼は ) likes ( 好きです ) to swim ( 泳ぐこと ) in the sea. ( 海で )

He ( ) likes ( ) swimming ( ) in the sea. ( )

彼は海で泳ぐのが好きです。

To speak ( 話すこと ) English ( 英語 ) was ( でした ) difficult ( むずかしい ) for me. ( 私にとって )

Speaking ( ) English ( ) was ( ) difficult ( ) for me. ( )

英語を話すことは私にとってむずかしかった。

問題をクリックすると答えがでます。

練習問題 次の文の下線部を不定詞にして全文を書き換えてみよう。

I ( 私は ) think ( 思う ) she ( 彼女は ) likes ( 好きです ) eating ( 食べること ) sushi. ( すし )

I ( ) think ( ) she ( ) likes ( ) to eat ( ) sushi. ( )

私は、彼女はすしを食べるのが好きだと思います。

Using ( 使うこと ) a computer ( コンピューター ) is ( です ) easy ( かんたん ) for her. ( 彼女にとって )

To use ( ) a computer ( ) is ( ) easy ( ) for her. ( )

コンピューターを使うことは彼女にとってかんたんです。

問題をクリックすると答えがでます。

練習問題 次の文の(  )内の語を適する形にかえましょう。ただし、1語とはかぎりません。

I ( 私は ) enjoyed ( 楽しんだ ) (watch) ( 見る ) the soccer game ( サッカーの試合 ) on TV. ( テレビで )

I ( ) enjoyed ( ) watching ( ) the soccer game ( ) on TV. ( )

私はテレビでサッカーの試合を見て楽しんだ。

She ( 彼女は ) didn't stop ( やめなかった ) (eat) ( 食べる ) her lunch. ( 彼女の昼食 )

She ( ) didn't stop ( ) eating ( ) her lunch. ( )

彼女は彼女の昼食を食べるのをやめなかった。

He ( 彼は ) finished ( 終えた ) (do) ( する ) his homework. ( 彼の宿題 )

He ( ) finished ( ) doing ( ) his homework. ( )

彼は彼の宿題をし終えた。

I ( 私は ) wanted ( したかった ) (listen) ( 聴く ) to the music. ( 音楽 )

I ( ) wanted ( ) to listen ( ) to the music. ( )

私は音楽を聴きたかった。

解説

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